環偶記

環の偶に書く記録

令和の夏の夜に初めて読むWHITE ALBUM2

ジメジメした季節には!ジメッとしたWHITE ALBUM2を!(死)

ヒロインの顔か…?これが…?

Kindle unlimitedで小説版が読めるぞ!

 WHITE ALBUM2の小説版を読みました。GA文庫から出ている小説版と漫画版がどちらもKindle unlimited対応だったので10年越しにいい加減読むか…となりました。

https://www.amazon.co.jp/dp/B075VCJ5ZG

https://www.amazon.co.jp/dp/B0756ZYM7Z

07/12までkindle unlimitedが3ヶ月無料なので是非是非

 

辛い

 作品自体は昔から知っていたんですよ。当時 (2010年~) 電撃G's Magazineを購読していて、何回か特集組まれて居たのを覚えています。

 丁度スキャンしていた2010年2月号を読み返すと発売前のIntroductory chapter (IC) の特集が見つかりました。特集では学園祭での軽音ライブが主役とでも言わんばかりの書かれ方してて笑っちゃいます(間違ってはいないのだが)。その後オマケみたいに雪菜・かずさと結ばれるシーンが載ってます。ヒロイン選べるのかな?ただこの項目のキャプションが”降り積もる雪はすべての罪を覆い隠しー”で、雪菜側のキャプションが”学園祭でさらに強く結ばれた友情はいつしか恋へと変化”なのに対してかずさ側が"関係が変わる瞬間"など、発売前だからまだ言えないけど最大限察せられる作りになってますね!コワ~~

 この当時は自分用のPCを持っておらず、エロゲができる環境でもなかったので買わず、それからもなんかやばい作品だという噂も聞いた(気がする)ので移植版等々にも手を出さず気付いたら10年以上経っており…

 そんな中で久しぶりに入ったKindle Unlimitedで読めるラノベを漁ってたらWHITE ALBUM2が目に入り…そういえばEngage Kiss見て丸戸作品に興味を持ってたのを思い出して…つい…

 まさかこんな辛い作品だったとは…

向き合う

 小説版は1-2巻がIC、3-4巻がclosing chapter (CC)、5-6巻がCodaになってます。原作やってないので色々調べたところ浮気エンドの一部改変らしいです。浮気エンドって何?Trueじゃないの?

 漫画版は1巻がIC、2-4巻冒頭までがclosing chapter (CC)、4巻途中からラストまでがCodaかずさルートでした。小説版から先に読んでてよかった。いきなり全部捨てるEND見せられたら発狂しちゃうぞ。

 ちなみに小説版の偶数巻には巻末に本編とは無関係な描き下ろし短編が載っています。私は読んでる途中に耐えられなくなりどういう終わり方をするんだ~~~と言いながら最終巻 (6巻) を後ろの方から読んで気が狂いそうになりました。(かずさルートアフターの短編でした)

 

やっぱ辛えわ

 個人的にはかずさ派です。でも正直かずさENDで雪菜(始めとする全て)を捨てて…という展開に耐えられるほど雪菜を嫌うことも出来ず…といった感じです。

 一番好きなシーンがCCのこれなんですよね

 爆笑しましたもん。かずさ目線での春希(とギター君)との出会いを懇切丁寧に描写したあと雪菜と付き合った事後報告を受け発狂してるシーンが描かれた後でこれですよ?それで今までの彼の行動が全部詳らかになるんですよ?もう笑いながら嘘だろ…?って言うしかありませんでした。そしてここ読んでかずさ派になった気がします。

 視聴者側はどういう感情で皆が動いているかをテキストでしか判別できないんですよね。だからこのテキストを読むまではこの作品は春希のかずさと雪菜への好感度がそれぞれ50:50だったところにそれぞれのアプローチからフラフラ動く(テンプレエロゲ的な)三角関係だと思ってたんですよ。その前提が覆って10000:50くらいの好感度の差がある中でかずさは自分のことが好きな訳がない-9950点、告白してくれたから雪菜に+1点で総合50:51の雪菜の勝ち~っていう地獄だったことが判明するんですよ。この後にもたくさん地獄が続きますがそれは全部ここが発端なんですよ!そういう意味で大好きなシーンです。

 そしてこの自分のことが好きな訳がない、の前提が覆って春希くんの脳は破壊され、その後は空港で両ヒロインともいい感じに傷を負うことになり…

 

 小説しか読んでないのではっきりとしたことは言えないんですけど、この作品で話の解決になる糸口って雪菜とかずさが対話することなんですよね。

 高校卒業時点で壊れた三人の関係なんだけれども、そこについては三人全員が自分が悪い(他二人は悪くない)と思っていて、それを清算するためには誰か一人でも「自分は悪くない!」と言って我を通す必要があったと思うんですよね。しかし残念ながら春希くんは脳を破壊されてしまったため二人がどういう罪悪感を持っていようがそんなアクションを取ることは出来ず現状維持に務めるしかなかったし、女性陣は圧倒的対話不足で互いの感情を十分に知らないため解決へのアクション取れないし…といった状況で5年が過ぎますます取り返しのつかないことに…という感じだと思ってます。

 CCでは春希と雪菜がもう一度やり直し立ち直るお話だったのですが、かずさは事実上絡んできません。更に言うと雪菜⇔かずさのお互いの感情を知っている人間が三人以外にいない(春希がどこまで理解してるかはこの際置いておくものとする)せいで、周り(特に依緒!)のアドバイスが実は微妙に的外れになっていて、雪菜もそれを十分に否定しないものだから…という状況を悪くする話が続きます。

 こうして歪んだ関係に治療された結果、Codaで春希くんは完全に壊れちゃいました。春希くんのせいです、あーあ。Codaの全てが最悪に向かっていく感じが最高でしたね。

 結局小説版では直接雪菜とかずさは話し合いをせず、聴かせたピアノとそのメロディから行動で示すという形で対話を成功させました。結局かずさは自分の非を認めつつ雪菜に春希を託し、雪菜は悪いのは自分ではなく春希だと認めてそれでも隣りにいる決意をしました。春希くんがまだ壊れてるのは仕方ない。

 かずさは5年前に奪い取った春希の制服の2つのボタンを片方春希(を通して雪菜に)返しました。そして数年後を描いているであろう最後の挿絵で2つあるということはきっとそういうことなのでしょう。このエンディングだったらまた3人でセッションできていることを信じて…!(完)

 

サブキャラ

武也:関係切ろうとするシーンでこの作品初めて泣いちゃった…

依緒:上でも書いたけど外部から見た情報で雪菜を擁護するから事故が起きがち割りを食いがちなイメージが有った。お前が雪菜に告白を煽らなかったら!!!!!

WHITE ALBUM2 雪が紡ぐ旋律 第6巻より

朋:敵かと思ったら雪菜に脳を焼かれていただけだった。それはそれとして一歩引いた目線から真実を見極めた上で援護してくれてるので相当強い味方だったな…

小春:CCでの雪菜のオマージュ?かと思ってたけどおまけ短編で春希のオマージュだとわかりました。CCヒロインズはこの手のルート1本化するノベルだと立場よくないのは可愛そうですね。

千晶:こいつなんなんだよ!かずさが居ないCCでかずさのかわりを用意したかったんだろうなあというのだけはわかった。あと最初のモノローグお前だと気付かなかったから読み直しや。

麻理:(男性経験ないんだな…)以外の記憶がない

曜子:やりたいことはわかるんだけどなあ…まさか全員壊れてるなんて思わなかったもんなあ…

鈴木:こいつがかずさの密着取材半ば脅す形でやらせたの本当に最悪だからな

雪なんかねえよ

 こんなに感想をつらつら書いてしまう作品だとは正直思ってなかった。辛い。でも面白かったんだよ…

 ゲームはクリア後3日くらい寝込みそうなのでやりません。

 

 最近ノベルゲーに再ハマりしていて色々プレイしてます。目下DC4をクリアしたい?のですがついうっかり手を出した作品のせいでそこそこプレイしてません。これが書けたら気持ちにも整理がつくだろうと思うので…感想まとめもルートごとに書いてるのになあ…